院長ブログ

健康講座514 無症候性高度頸動脈狭窄症患者においての急性虚血性脳卒中

みなさんどうもこんにちは。

小川糖尿病内科クリニックでございます。

 外科的介入を受けなかった無症候性高度頸動脈狭窄症患者において、頸動脈病変に関連した同側の急性虚血性脳卒中の推定発生率は5年間で4.7%であることが、後ろ向きコホート研究で示されたようです。

無症候性で狭窄率70~99%の高度頸動脈狭窄症患者3,737例について調査

 研究グループは、2008~12年の間に無症候性高度頸動脈狭窄症と診断された患者で、同側の頸動脈インターベンション(頸動脈内膜切除術または頸動脈ステント留置)歴ならびに過去6ヵ月以内の脳卒中または一過性脳虚血発作既往歴がない成人患者を対象に、2019年12月31日まで追跡したようです。

 主要評価項目は、頸動脈病変に関連した同側の急性虚血性脳卒中(脳梗塞)の発生であります。

同側脳梗塞の平均年間発症率は0.9%

 3,737例(標的動脈4,230本)のうち、2,314例(標的動脈2,539本)は試験終了時点までにインターベンションを受けていなかったようです。

 また、追跡期間中のスタチンの使用は、脳梗塞のリスク低下と関連していたようでございます。
原著