院長ブログ
2023.05.25 | お知らせ
健康講座662 ”甘い罠:糖質中毒からの脱出法とその健康への影響” その1
みなさんどうもこんにちは。小川糖尿病内科クリニックでございます。
脂肪肝や肥満の問題を抱える多くの人々が、自分が知らず知らずのうちに糖質中毒に陥っていることがあります。この糖質中毒のメカニズムを理解し、それに対する解決策を探ることは、健康の回復にとって非常に重要なステップとなります。
糖質中毒とは
糖質中毒とは、糖質を過剰に摂取することによって体が糖質への依存性を持ち、それによって肥満や糖尿病などの生活習慣病を引き起こす状態を指します。これは、ドーパミンという報酬系ホルモンが関与しており、糖質を摂取することで脳が報酬を得て、更なる糖質摂取を促します。このようなパターンが繰り返されることで、依存症のような状態になります。
中毒の典型的な症状
甘くないと美味しいと感じない: 糖質の過剰摂取が長期化すると、味覚の感受性が鈍くなり、甘さを感じるためにより多くの糖質が必要となります。
甘いと際限なく摂取してしまう: 糖質が報酬系を刺激するため、一度食べ始めると止まらなくなることがあります。
摂らないと禁断症状: 糖質を摂らないとイライラしたり、頭痛がしたり、集中力が落ちる等の禁断症状が現れます。
解決策
糖質中毒からの解決策は、まずはその存在を認識し、自分の飲食習慣を見直すことから始まります。甘い飲み物や加工食品は糖質が多く含まれているため、これらを減らすことが重要です。同時に、繊維質豊富な食物や良質な脂質、タンパク質をバランスよく摂ることも重要です。
糖質を減らすという変化は体にストレスを与えるため、急激に変化を加えるのではなく、徐々に減らしていくことが推奨されます。糖質依存から脱却することで、インスリンというホルモンの働きが正常化し、体のエネルギー代謝が改善します。これにより、肥満や脂肪肝からの脱却が可能となります。
まとめ
健康を害する可能性のある糖質中毒ですが、自分の飲食習慣を見直すことで改善することが可能です。適切な知識と理解を持ち、健康的な飲食習慣を身につけることで、長期的な健康と生活の質の向上を達成することができます。