院長ブログ
2023.08.16 | お知らせ
健康講座733 3.4分の活動でがんリスクを削減!? 簡単な日常活動の効果
こんにちは!みなさん、普段の生活で忙しくて運動をする時間が取れないと感じていませんか?そんな方に朗報です!
驚きの研究結果! シドニー大学の新しい研究によれば、普段あまり運動をしない方でも、日常の高強度の短時間活動を続けるだけで、がんのリスクを大幅に減少させることが可能です。
シドニー大学の新しい発見
シドニー大学のEmmanuel Stamatakis氏らのチームは、日常生活中に行う断続的な高強度の身体活動(VILPA)が、がんの発症リスクを大きく減少させる可能性があることを発表しました。この研究結果は、JAMA Oncology誌に掲載されました。
研究の対象と方法
- 対象: 英国バイオバンクのデータベースに基づき、普段運動をしないと答えた参加者を対象としました。
- 方法: これらの参加者にウェアラブルデバイスを使用して活動データを収集し、その後の6~7年間の健康記録を調査しました。
- 調査期間: 参加者は2021年まで追跡調査されました。
主な結果
参加者の概要: 参加者22,398人のうち、男性は45.2%。平均年齢は62.0歳で、平均的な追跡期間は6.7年でした。
がん発症: この期間中に2,356例のがんが発生し、そのうち1,084例が身体活動と関連があるとされるがんでした。
VILPAとがんの関連:
- VILPAを1日中央値で1分(最大で1日4.5分)行っている場合、全てのがんのリスクは20%減少し、身体活動に関連するがんのリスクは31%減少しました。
- さらに、VILPAを1日3.4分間行うだけで全がんのリスクが17%、1日3.7分でPA関連がんのリスクが28%減少することが明らかになりました。
VILPAの例
VILPAは、短時間で高強度の日常の活動を指します。具体的には、家事の中での重たいものの持ち上げや、買い物袋の運搬、早足での歩行、またはゲームなど、身体を動かす活動を指します。このような活動は連続して行うのではなく、日常の中で数分間行うのが特徴です。
まとめ
この研究から、運動をする時間が取れない人でも、日常生活の中で短時間だけ高強度の活動を取り入れることで、がんのリスクを減少させることが可能であることが示されました。短時間でも効果的な身体活動を取り入れることで、がんのリスクを減少させることができる可能性があるため、日常生活の中での小さな変更が大きな健康効果をもたらすことが期待されます。
あなたも今日から、日常生活の中でちょっとした時間を使って、身体を動かす小さな活動を始めてみてはいかがでしょうか。健康のため、そしてがんリスクを下げるための、新しい日常の選択肢としておすすめします!