院長ブログ
2020.01.07 | お知らせ
健康講座172~肥満と糖尿病性腎臓病;DKD
こんにちは。
小川糖尿病内科クリニック院長の小川義隆です。
糖尿病性腎臓病(DKD)は透析導入の主要原因であり、また心血管疾患のリスク因子でもある。そのDKDの抑制には、血糖管理に加え体重管理も重要であることが、日本人糖尿病患者を対象とした縦断研究の結果から示された。
2000~2018年に川崎医科大学附属病院の外来へ2年以上継続受診した2型糖尿病患者を対象とする後ろ向き縦断研究を実施。受診開始時の年齢が20歳未満の患者、および受診開始から3年以内に細小血管症が認められた患者を除外して検討した。
解析対象となった2,306人を、HbA1c7%、BMI25をカットオフ値として、血糖管理良好/不良、肥満なし/ありに分け、計4つのグループに群分け。年齢、性別、糖尿病罹病期間、高血圧・脂質異常症の投薬の有無で調整した後のDKD発症リスクを比較した
追跡期間5.96±6.89年におけるDKD発症リスクは、血糖管理良好かつ肥満なしの群に比し、他の3群はいずれも有意に高かった。
肥満は近年、腎機能低下のリスク因子として注目されている。今回の検討でも、神経障害や網膜症では認められなかったBMIの関与が、DKDでは認められた。
日本人の2型糖尿病患者において、肥満は血糖管理不良と同等のDKD発症リスクである可能性がある。DKDを防ぐには、HbA1c7%未満に加えてBMIを25未満に維持することが大事ですね。
小川糖尿病内科クリニック院長の小川義隆です。
糖尿病性腎臓病(DKD)は透析導入の主要原因であり、また心血管疾患のリスク因子でもある。そのDKDの抑制には、血糖管理に加え体重管理も重要であることが、日本人糖尿病患者を対象とした縦断研究の結果から示された。
2000~2018年に川崎医科大学附属病院の外来へ2年以上継続受診した2型糖尿病患者を対象とする後ろ向き縦断研究を実施。受診開始時の年齢が20歳未満の患者、および受診開始から3年以内に細小血管症が認められた患者を除外して検討した。
解析対象となった2,306人を、HbA1c7%、BMI25をカットオフ値として、血糖管理良好/不良、肥満なし/ありに分け、計4つのグループに群分け。年齢、性別、糖尿病罹病期間、高血圧・脂質異常症の投薬の有無で調整した後のDKD発症リスクを比較した
追跡期間5.96±6.89年におけるDKD発症リスクは、血糖管理良好かつ肥満なしの群に比し、他の3群はいずれも有意に高かった。
肥満は近年、腎機能低下のリスク因子として注目されている。今回の検討でも、神経障害や網膜症では認められなかったBMIの関与が、DKDでは認められた。
日本人の2型糖尿病患者において、肥満は血糖管理不良と同等のDKD発症リスクである可能性がある。DKDを防ぐには、HbA1c7%未満に加えてBMIを25未満に維持することが大事ですね。
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