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院長ブログ
2021.08.27 | お知らせ
健康講座258 痛風を減らす食事は!?
皆さんどうもこんにちは。
いつもご覧いただきありがとうございます。
男性の痛風リスクを低減する食事として、DASH(Dietary Approaches to Stop Hypertension)食が有効であるようでございます。ひるがえってですね、西洋型の食事(Western diet)は痛風リスクを増加させることが、米国・マサチューセッツ総合病院の検討で示されたようです。DASH食は、高血圧を予防し治療するために推奨している食事療法です。DASHダイエットのDASHは、Dietary Approaches to Stop Hypertensionの頭文字からとられているように、「高血圧」対策のための食事療法です。果物、野菜、ナッツ・豆類、低脂肪乳製品、全粒穀類を多く摂取し、塩分、砂糖などで甘くした飲料、赤身や加工肉の摂取を抑えた食事法で、血圧を低下させ、心血管疾患の予防にも推奨されております。西洋型の食事(赤身や加工肉、フライドポテト、精製穀類、甘い菓子、デザート)は、血清尿酸値を上昇させ、痛風リスクを増加させる多くの食品から成るのに対し、DASH食は、高尿酸血症患者の血清尿酸値を低下させ、痛風のリスクも減らすのです。
4万人以上の男性を5段階のDASH食型と西洋食型に分けて評価
研究、Health Professionals Follow-up Study(HPFS)のデータを用いて、DASH食および西洋食の、痛風リスクとの関連評価する試験を実施しました。HPFSは、1986年に開始された進行中の研究で、食生活、病歴、薬物の使用状況などに関する質問票に回答した歯科医、検眼士、整骨医、薬剤師、手足治療医、獣医などの男性5万1,529例を対象とする。このうちもともとは痛風の既往歴がなかった4万4,444例について解析を行いました。
個々の参加者をDASH食型または西洋食型に分け、それぞれスコア化して5段階に分けた(スコアが高いほど、DASH食度、西洋食度が高い)ました。
最高DASH食度群:32%低下、最高西洋食度群:42%増加
26年の追跡期間中に、1,731例が新たに痛風と診断された。1,500例(86.7%)に足部痛風が、1,226例(70.8%)に高尿酸血症が、605例(35.0%)に足根関節病変が、167例(9.6%)には痛風結節がみられたようです。DASH食型の集団は、スコアが高くなるに従って痛風リスクが低下したし、西洋食型の集団はスコアが高くなるほど痛風リスクが増加したようです。
DASH食は、高尿酸血症患者の尿酸値を低下させることで痛風リスクを低減すると期待できそうです。