院長ブログ

健康講座225 COVID-19ワクチン 接種後感染者への効果

 みなさんどうもこんにちは。

小川糖尿病内科クリニックでございます。

 COVID-19に対して承認されたmRNAワクチンの、成人への接種の有効性を調べた結果が報告されたようです。米国疾病予防管理センター(CDC)が、医療従事者3,975例への接種について調べた試験の結果で、2回接種後14日以上経過した場合の有効率は91%、1回接種後14日以上経過した場合でも81%と、いずれも高い有効性が示されたようです。承認されたmRNAワクチンはSARS-CoV-2感染の予防において非常に有効で、またワクチンを接種したにもかかわらず感染症を呈した同成人の、ウイルスRNA負荷、発熱症状リスクおよび罹患期間を軽減したようでございます。

医療従事者、消防士、エッセンシャルワーカーなどを対象に試験

 研究グループは2020年12月14日~2021年4月10日にかけて、医療従事者、消防士・警察官などのフ3,975例を対象に試験を行いました。被験者は、毎週、中鼻甲介スワブの採取により、定量的・定性的リアルタイムPCR検査を受けたのです。

感染者のウイルスRNA量もワクチン1回接種者で40%減

 SARS-CoV-2が検出されたのは204例(全被験者の5%)で、そのうち完全ワクチン接種者(2回目接種から14日以上経過)は5例、不完全ワクチン接種者(1回目接種から14日以上経過、2回目接種から14日未満)が11例、非ワクチン接種者は156例だった。なお、1回目接種から14日未満だった32例については除外した。

 補正後ワクチン有効率は、完全ワクチン接種者で91%、不完全ワクチン接種者でも81%だった。

 SARS-CoV-2感染者において、平均ウイルスRNA量は、完全・不完全ワクチン接種者で非ワクチン接種者に比べ、40%少なかった。また、発熱症状リスクも58%低く、罹患期間も短く、病状が悪く寝ていた期間は平均2.3日短かったようでございます。


原著

Thompson MG, et al. N Engl J Med. 2021 Jun 30.