院長ブログ
2021.08.19 | お知らせ
健康講座223 ステロイド吸入の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)患者への効果期待
みなさんどうもこんにちは。
小川糖尿病内科クリニックでございます。
非入院の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)患者が入院せずに済むようにしうる治療幾つかをまとめて調べている英国の無作為化試験PRINCIPLEでステロイド・ブデソニド(商品名:パルミコート)吸入の効果が判明しているようでございます。
65歳以上か持病がある50歳以上のCOVID-19患者の回復までの日数は通常療法に加えてブデソニドを14日間1日2回吸入する群751人の方が通常療法のみの群1,028人に比べて約3日間短かったのです。
入院率はブデソニド吸入群では8.5%、通常療法のみの群では10.3%でした。つまり、残念ながらブデソニドが入院を減らす効果は示せませんでした。
軽度のCOVID-19発症から7日以内のそれら被験者の住まいに看護師が出向いて同意を得、通常療法かブデソニド吸入群に無作為に振り分け、吸入器を渡し、PCR検査用の鼻喉の拭い液を回収しました。
患者には研究チームが毎日電話して酸素飽和度や体温が確認され、有害事象が把握されました。
患者とそのようにやり取りして28日間追跡した結果、咳には蜂蜜、発熱症状にはアセトアミノフェンやアスピリン等の解熱剤使用が指示された通常療法群73人では15%が救急受診や入院を含むCOVID-19関連の急な医療の出番を要しました。一方、ブデソニド吸入群でのその割合は僅か3%で済んだようでございます。
参考にして頂いて。
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