院長ブログ

健康講座285 新型コロナウイルス、未成年は症状軽くてもうつしやすい!

 みなさんどうもこんにちは。

小川糖尿病内科クリニックでございます。

 新型コロナウイルスの家庭内感染の調査から、20歳未満の若年者は高齢者より感染しにくいが、いったん感染すると人にうつしやすいことが、中国・武漢疾病予防管理センターの研究で示唆されております。また感染力は、症状発現前の感染者、症状発現後の感染者、無症状のままだった感染者の順で高かったのでございます。


 本研究は、2019年12月2日~2020年4月18日に検査もしくは臨床的に確認されたCOVID-19症例と、検査で確認された無症状の感染者の家庭内感染について行われた研究でございます。本研究での家庭内感染とは、家族および必ずしも同居していなかった近親者も含めたものとしました。

 主な結果は以下のとおりでございます。

・1次感染者2万9,578例を有する2万7,101世帯と家庭内接触者5万7,581人を特定した。
・平均潜伏期間を5日、最大感染期間を22日と仮定した場合、推定される2次発病率は15.6%であった。
・60歳以上は他の年齢層よりも感染リスクが高かった。
・0〜1歳では、2〜5歳および6〜12歳に比べて感染リスクが高かった。
・曝露時間が同じ場合、20歳未満の若年者は60歳以上よりも他者にうつすリスクが高かった。
・無症状のままだった感染者は症状のある感染者より他者にうつすリスクが低かった。
・症状が発現した感染者では、症状発現前のほうが発現後よりも他者にうつすリスクが高かった。



 子供が感染すると家族に感染させるリスクがあるため、学校再開を決定する際は子供たちの高い感染力を慎重に検討する必要がありそうです。また、乳児の感染しやすさを考えると保護者へのワクチン接種が重要となりそうです。

原著