院長ブログ
2022.01.19 | お知らせ
健康講座438 新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)ワクチン3回目接種とオミクロン(Omicron)株
みなさんどうもこんにちは。
小川糖尿病内科クリニックでございます。
Pfizer(ファイザー)/BioNTech(ビオンテック)の発表1,2)に続き、イスラエルでの研究でも両社の新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)ワクチンBNT162b2追加接種がどうやらオミクロン(Omicron)株に有効らしいことが示されました。
BNT162b2を2回接種の人の血液はオミクロン株を中和できませんでしたが、3回目接種は中和活性を100倍ほど高めたと発表しました3)。
BNT162b2の2回接種を済ませた人の血清のオミクロン株に対する中和効果は弱く、他のSARS-CoV-2株に対する中和活性の25分の1未満ほどでしかありませんでした。
しかし3回目接種をした人のオミクロン株スパイクタンパク質に対する中和抗体活性は2回接種後に比べて25倍高く、3回接種後のオミクロン株中和活性は2回接種後の非オミクロン株中和活性に肩を並べるほどになると示唆されました。
Pfizer/BioNTechとイスラエルの研究はどちらもオミクロン株への3回接種の効果を示すものですが中身が少し違っています。
Pfizer/BioNTechの研究ではオミクロン株そのものではなくオミクロン株の変異を仕込んだ代理ウイルス(pseudovirus)が使われました3)。一方、イスラエルの研究はBNT162b2を2回接種してから5~6ヵ月経つ人と3回目接種してから間もない(1ヵ月後)人の血液のオミクロン株そのものへの効果を比較しており、オミクロン株そのものを使ったぶん実態により即しているようです。2回接種群と3回接種群の人数はどちらも20人です。
参考にしてください。
- 1)
- 2)
- 3)
- 4)
- 5)
- 6)
- 7)
- 8)