院長ブログ
2023.05.31 | お知らせ
健康講座674 ”握力で見る筋肉量: サルコペニアと脂肪肝の関連性”
みなさん、こんにちは。小川糖尿病内科クリニックです。今日は、筋肉量が健康に与える影響、特に脂肪肝に対するその効果についてお話ししたいと思います。
筋肉量は、私たちの健康にとって非常に重要な要素です。しかし、筋肉量が足りているかどうかを簡単に知る方法があります。それは「握力」です。握力は筋肉量に比例するとされています。つまり、握力が弱いと筋肉量が不足している可能性が高いのです。
特に女性の場合、握力が18㎏以下だと筋肉不足とされます。これは、サルコペニア(病的筋肉量減少)の基準値と一致します。男性の場合、基準値は28㎏です。ちなみに、40代女性の平均握力は30kgとされています。
では、筋肉量が少ないと何が問題なのでしょうか。筋肉量が少ないと、体のエネルギー消費が低下し、やせにくくなります。つまり、体内に脂肪が溜まりやすくなるのです。これは、脂肪肝のリスクを高めます。脂肪肝は、肝臓に脂肪が溜まる状態で、長期的には肝硬変や肝臓がんのリスクを高めます。
したがって、筋肉量を増やすことは、脂肪肝を改善するための重要な手段となります。筋肉量を増やすためには、適度な運動と、タンパク質を含むバランスの良い食事が必要です。
以上、筋肉量と握力、そして脂肪肝との関連についてお話ししました。筋肉量が足りているかどうか、握力をチェックしてみてください。