院長ブログ
2023.06.02 | お知らせ
健康講座681 ”体重管理の新戦略:日常の習慣がカギを握る!”
こんにちは、皆さん。今日は小川糖尿病内科クリニックから、体重管理における一つの新たな視点を提供できればと思います。私たちの生活は、日々の習慣によって形成されていることをご存じでしょうか?それらの習慣が、実は我々の体重とも密接に関連しているという話を今日はしましょう。
前置きはこれくらいにして、さっそく興味深い研究結果を共有します。これは、何が体重管理に役立つかを追求した、非常に興味深い研究です。その名も「習慣ベースの介入と体重維持」。肥満と過体重が一部の大人において体重の維持にどのように影響するのか、そして新しい習慣を作ることと古い習慣を断つこと、どちらが効果的なのかを検証したのです。
この研究には、肥満または過体重(BMIが25以上)の18歳から75歳までのボランティアが参加しました。そうです、この研究は一般の方々が参加したものなのです。皆さんのような普通の人々が、自分たちの生活を改善するために積極的に関与した証です。
実験は、3つのグループに分けて行われました。「Ten Top Tips」、「Do Something Different」、そして待機リスト(参加者のみの注意が必要なコントロールグループ)の3つです。研究者たちは、全てのグループに対して12週間の介入を行い、その後6ヶ月と12ヶ月後に追跡調査を行いました。そしてその結果が非常に面白いのです。
「Ten Top Tips」や「Do Something Different」のグループに参加した人々は、コントロールグループに比べて、有意に体重を減らしました。そして驚くべきことに、これらのグループの参加者は、研究終了後も更に体重を減らし続けたのです。なんと、12ヶ月後には、これらの介入グループの参加者の65%が、全身の体重を5%以上減少させていました。これは、体重管理において非常に重要な指標となる数値です。
では、なぜこのような結果が出たのでしょうか?その秘密は「習慣」にあります。我々の日常生活は、朝起きてコーヒーを飲む、歯を磨く、通勤する、など無数の習慣によって成り立っています。そして、食事や運動、睡眠といった体重管理に関連する行動も、私たちの「習慣」の一部なのです。
結論として、習慣ベースの体重管理介入、つまり新しい健康的な習慣を形成(「Ten Top Tips」)すること、古い不健康な習慣を破壊(「Do Something Different」)することは、12ヶ月後の体重管理において、臨床的に有意な結果をもたらすことが示されました。
これらの情報が、皆さんの体重管理に新たな視点を提供できれば幸いです。もしかすると、習慣の力を利用することで、今まで難しく感じていた体重管理が、少し楽になるかもしれませんね。今日はこれまでで、小川糖尿病内科クリニックからお送りしました。