院長ブログ
2023.10.28 | お知らせ
健康講座749 ”大腸がんリスク低減の新兵器?メトホルミンの驚きの効果”
こんにちは、小川糖尿病内科クリニックです。
メトホルミンと大腸がんの関係について、こちらの簡単な説明をしてみます
メトホルミンの効果
メトホルミンは、主に2型糖尿病の治療薬として使われます。しかし、近年の研究で、メトホルミンが大腸がんの予防や治療にも役立つ可能性があることが示されています。
大腸がんのリスク低減
いくつかの研究で、メトホルミンを使う人は大腸がんのリスクが低くなる可能性があることが示されています。例えば、2013年と2019年の研究で、メトホルミンを使っている人は大腸がんの発症リスクが低かったと報告されています。
大腸がん治療の助け
2016年と2020年の研究では、メトホルミンは大腸がんの治療にも有用である可能性が示されています。メトホルミンを使うことで、大腸がんの再発リスクが低くなったり、化学療法の効果が増強される可能性があると報告されています。
どのように効くのか?
メトホルミンが効くメカニズムにはいくつかの仮説があります。
- 血糖値のコントロール: メトホルミンは血糖値を下げる効果があり、これにより大腸がんのリスクを低減する可能性があります。
- 腫瘍細胞の増殖抑制: メトホルミンは、特定の酵素を活性化させて腫瘍細胞の増殖を抑制する可能性があります。
- 炎症反応の抑制: メトホルミンは炎症を抑える効果があり、これにより大腸がんの発症リスクを低減する可能性があります。
注意点と今後の研究
メトホルミンが大腸がんに対して完全に有効であるかどうかはまだ十分に確認されていないため、今後の研究が期待されています。また、メトホルミンは副作用があるため、医師の指導のもとで使用することが重要です。大腸がんの予防や治療については、医師とよく相談して、適切な治療法を選択することが重要です。