院長ブログ
2023.11.04 | お知らせ
健康講座759 ”ゆっくり食べ、健康的な明日へ: 糖尿病と肥満のリスクを減らすための食事法”
みなさんどうもこんにちは。
九州大学の研究チームは、食事の速度が糖尿病患者の肥満リスクにどのように影響するかを調査し、興味深い発見をしました。2型糖尿病を持つ人々は、食事をゆっくりと楽しむことで、肥満のリスクを減らす可能性があることが明らかになりました。特に、食べる速度が速い人は、普通の速度で食べる人やゆっくり食べる人よりも、肥満のリスクが高かったです。
この研究は、日本人約6万人を対象に行われ、その結果、早食いの人々は、食物をよく噛んで、箸を休めながら食事をすることで、体重を減らせる可能性があることが示されました。研究チームは、2008年から2013年までの間に定期的に健診を受けた2型糖尿病患者5万9,717人を対象に、食べる速度と体重の増減との関連を詳しく調査しました。
速く食べることは、満腹感を得にくくさせ、食べ過ぎる原因となります。一方で、ゆっくりと食べることで、満腹感を感じやすくなり、食欲をコントロールしやすくなります。これにより、食べ過ぎを防ぎ、体重の増加を抑制することができます。
また、研究は、速く食べる人々は、寝る前に食事をするなど、不健康な食事スタイルを持っている可能性が高いことも明らかにしました。逆に、ゆっくり食べる人々は、健康的な食事スタイルを持っている傾向がありました。
さらに、久山町研究という別の研究では、間食、早食い、寝る前の食事という3つの不健康な食習慣が重なると、肥満リスクが3倍近くに上昇することが示されました。
健康を維持し、肥満のリスクを減らすためには、食べる速度を適切にコントロールし、食事の日記をつけて食生活を見直すことが重要です。これらの小さな変更は、健康を向上させ、幸せな毎日を送るためのステップとなります。そして、食事は生活の楽しみの一つであり、家族や友人と一緒に食卓を囲む時間は、心地よいものであるべきです。これからは、食事をゆっくりと楽しむことで、より健康的で満足のいく生活を送りましょう。