Aune D et al. Dietary fibre, whole grains, and risk of colorectal cancer: systematic review and dose-response meta-analysis of prospective studies. BMJ. 2011 Nov 10;343:d6617. doi: 10.1136/bmj.d6617.
院長ブログ
2021.08.29 | お知らせ
健康講座267 食物繊維と大腸がん
みなさんどうもこんにちは。
小川糖尿病内科クリニックでございます。
食物繊維の摂取量が多いこと、特にシリアル線維と全粒粉の摂取が多いことは、大腸がんのリスクを減少することが明らかにされた。英国・ロンドン大学公衆衛生校が行った解析の結果が報告された。
メタ解析で、食物繊維、全粒粉の摂取と大腸がんリスクとの関連を評価
研究グループは、食物繊維、全粒粉の摂取と大腸がんリスクとの関連を評価することを目的に、前向き観察研究のシステマティックレビューとメタ解析を行った。食物繊維や全粒粉の摂取、大腸がんの発生率についての前向きコホート研究およびネスティッドケースコントロール試験を行っていた論文25件を選定した。
特にシリアル線維と全粒粉の摂取は、大腸がん発生リスクを低下
解析の結果、食物繊維の総摂取量が1日10gであることの大腸がん発生の相対リスク(16試験)は、おおよそ0.90(95%信頼区間:0.86~0.94、I2=0%)であった。果物線維(9試験)では同0.93(0.82~1.05、I2=23%)、植物性繊維(9試験)は同0.98(0.91~1.06、I2=0%)、マメ科植物線維(4試験)は同0.62(0.27~1.42、I2=58%)、シリアル線維(8試験)では同0.90(0.83~0.97、I2=0%)だった。
1日3食とも全粒粉にした人の大腸がん発生の相対リスク(6試験)は、おおよそ0.83(同:0.78~0.89、I2=18%)だった。
食物繊維の高い摂取は、特にシリアル線維と全粒粉の摂取は、大腸がんのリスク減少と関連していたとのこです。
参考にしていただければ幸いです。
原著論文