院長ブログ
2021.08.20 | お知らせ
健康講座226 新型コロナ 若者重症化への警鐘
みなさんどうもこんにちは。
小川糖尿病内科クリニックでございます。
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の変異株の置き換わりが目まぐるしいです。そんな状況の中で、臨床現場にはどのような動きがあるのでしょう。
国立国際医療研究センターは、「新型コロナウイルス感染症(新規変異株)の積極的疫学調査(第1報)」を4月27日に報告を行いました。
少しまえの結果ですが、COVID-19の届出がされた24万2,373例のうちゲノム解析で変異株と同定された380例から協力が得られた110例の結果が報告されております。
置き換わりの変異株の大多数がVOC-202012/01
本調査は、2021年4月15日時点の状況報告でございます。調査対象は、「COVID-19の患者」「ゲノム検査で変異株確定者」「COVID-19等情報把握・管理支援システムで報告された患者」「国内の医療機関に入院した患者」の4つの条件をすべて満たす患者で110例について検討が行われました。
その結果、男性は52例、女性は58例。年齢の中央値は42(27-63)歳、年齢分布では10歳未満(18.2%)、30代(16.4%)、40代(15.5%)の順で多かったです。
確定したウイルス株の内訳としては、VOC-202012/01(いわゆる英国株)が105例、501Y.V2(いわゆる南アフリカ株)で4例、501Y.V3(いわゆるブラジル株)で1例だった。
BMIの中央値は21.5、曝露歴では家族が47例、職場と保育・教育関連施設がともに14例だった。
発症から初診までの期間の中央値は1(0-3)日、発症から診断までの期間も中央値は2(1-4)日、発症から入院までの期間の中央値は3(2-6)日であり、基礎疾患(高血圧、脂質異常症、肥満など)を有した症例は31症例でした。
入院時の有症状者は91例、主な症状では発熱(44例)、咳嗽(42例)、倦怠感(27例)などがみられ、入院時の画像検査では胸部X線検査所見ありが28例、胸部CT検査所見ありが49例です。
その結果、男性は52例、女性は58例。年齢の中央値は42(27-63)歳、年齢分布では10歳未満(18.2%)、30代(16.4%)、40代(15.5%)の順で多かったです。
確定したウイルス株の内訳としては、VOC-202012/01(いわゆる英国株)が105例、501Y.V2(いわゆる南アフリカ株)で4例、501Y.V3(いわゆるブラジル株)で1例だった。
BMIの中央値は21.5、曝露歴では家族が47例、職場と保育・教育関連施設がともに14例だった。
発症から初診までの期間の中央値は1(0-3)日、発症から診断までの期間も中央値は2(1-4)日、発症から入院までの期間の中央値は3(2-6)日であり、基礎疾患(高血圧、脂質異常症、肥満など)を有した症例は31症例でした。
入院時の有症状者は91例、主な症状では発熱(44例)、咳嗽(42例)、倦怠感(27例)などがみられ、入院時の画像検査では胸部X線検査所見ありが28例、胸部CT検査所見ありが49例です。
変異株重症化割合は5.5%
治療では、COVID-19への直接治療が40例で行われ、内訳としてステロイド24例、レムデシビル21例、ファビピラビル10例の順で多かったです。また、抗血栓・抗凝固療法としては予防目的で13例、治療目的で2例が行われました。
集中治療は5例で、滞在期間中央値は12(8-13)日、予後では自宅退院が98例、死亡が1例だった。
以上から調査対象の大多数がVOC-202012/01であり、年齢層の中心が比較的若年層であったこと、集中治療などによる重症例6例は、全例がVOC-202012/01であり、重症化割合は約5.5%でした。
集中治療は5例で、滞在期間中央値は12(8-13)日、予後では自宅退院が98例、死亡が1例だった。
以上から調査対象の大多数がVOC-202012/01であり、年齢層の中心が比較的若年層であったこと、集中治療などによる重症例6例は、全例がVOC-202012/01であり、重症化割合は約5.5%でした。
あくまで限定的な情報ではございますが、重症化は高齢者のイメージがあった新型コロナ感染ですが、若者も重症化する傾向が示唆されております。神経質になりすぎるのもよくありませんが、注意を払っておいてもよいかもしれません。
参考
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