院長ブログ

健康講座286 新型コロナウイルスの感染の半分は無症状の人から

 みなさんどうもこんにちは。

小川糖尿病内科クリニックでございます。

 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の拡大に、どのくらい無症状の感染者が関与しているのでしょうか。米国疾病管理予防センター(CDC)が、無症状の感染者からの感染割合について検討した結果、全感染の半分以上を占めることがわかりました。

 CDCでは、症状が発現しないままの人からの感染割合と感染期間を変化させた複数のシナリオについて、症状発現前の人、症状が発現しないままの人、症状のある人からの感染の相対量を検討したのです。

 全感染のうち59%が無症状の感染者からの感染で、35%が症状発現前の人からの感染、24%が症状が発現しないままの人からの感染だったのです。これらの仮定において、それぞれ広い範囲で変化させて推定すると、新規感染の50%以上が無症状の感染者への曝露によると推定されます。

 感染拡大を効果的に制御するには、症状のある感染者の特定と隔離に加えて、無症状の感染者からの感染リスクを減らす必要があります。ワクチン利用、マスクの着用、手指衛生、ソーシャルディスタンス、具合が悪い人以外への戦略的検査といった対策が、COVID-19の拡大を遅らせるための基礎となります。

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