院長ブログ
2023.04.28 | お知らせ
健康講座 604 空腹が脂肪肝を治す
みなさんどうもこんにちは。小川糖尿病内科クリニックでございます。
空腹が脂肪肝を治すわけ
空腹はチャンス!食事制限は、健康的なダイエットのために欠かせないものですが、あまりにも厳しい食事制限は、肝臓に悪影響を及ぼす可能性があります。しかし、一定の時間を経過することで食事を制限することは、肝臓の健康を促進するために役立つことがあります。具体的には、絶食を行うことによって、肝臓に蓄積された脂肪をエネルギーとして利用することができます。
脂肪肝は、肝臓の細胞に脂肪が蓄積される病気です。この病気は、過剰なアルコール摂取、肥満、高脂肪食などの生活習慣によって引き起こされます。脂肪肝は、肝臓の機能障害を引き起こし、最終的に肝硬変や肝癌などの重篤な疾患を引き起こすことがあります。したがって、脂肪肝の早期発見と治療が非常に重要です。
苦しいときは
ダイエット中には、空腹感に苦しむことがあります。しかし、空腹に耐えることができれば、肝臓の健康に良い影響を与えることができます。空腹時に肝臓は、蓄えられた脂肪をエネルギー源として利用し、脂肪肝の改善に役立ちます。
しかし、空腹時には、栄養不足に陥ることもあります。そのため、ナッツ類や生野菜、温野菜、ゆで卵など、栄養価の高い食品を常備しておくことが大切です。これらの食品には、脂肪肝の改善に役立つ栄養素が含まれています。
絶食→ドカ食いはやめて毎食
空腹時に食べ過ぎると、肝臓に負担をかけることになります。また、過剰な食事は、血糖値の急上昇を引き起こし、肝臓に負担をかける原因となります。そのため、空腹時にドカ食いをすることは避け、適度な量の食事を毎食摂るようにしましょう。
食物繊維を増やす
食物繊維は、腸内環境を整えるために非常に重要な栄養素です。また、食物繊維は、血糖値の急上昇を防止する働きがあります。そのため、脂肪肝を改善するためには、食物繊維を積極的に摂取することが重要です。食物繊維が豊富な食品には、玄米、オートミール、豆類、野菜、果物などがあります。
血糖の急上昇と急降下をなくす食べ方が結果を出す近道
血糖値が急激に上昇し、急激に下降する食べ方は、脂肪肝を悪化させる原因の一つです。そのため、血糖値の急上昇と急降下をなくす食べ方を心がけることが、脂肪肝の改善につながります。以下に、血糖値を安定させる食べ方のポイントを紹介します。
・GI値の低い食品を選ぶ GI値とは、食品が消化されてブドウ糖に変わる速度を表す指数です。GI値が低い食品は、血糖値の急上昇を抑え、血糖値の急降下を防止する効果があります。GI値の低い食品には、玄米、豆類、野菜などがあります。
・食事の時間を守る 食事を決まった時間に摂ることで、体内時計を整え、血糖値の急上昇と急降下を防止することができます。
・運動をする 運動は、血糖値のコントロールに非常に効果的です。適度な運動を行うことで、血糖値の急上昇を抑えることができます。
糖新生
肝臓は、ブドウ糖を蓄えるための器官です。ブドウ糖は、エネルギー源として利用されます。しかし、蓄えられたブドウ糖が使われない場合、肝臓はブドウ糖を分解して、新たなブドウ糖を作り出す「糖新生」という働きをします。糖新生は、肝臓の代謝機能が正常に働いている場合には必要な働きですが、肝臓が脂肪肝になっている場合には、糖新生が過剰に行われることがあります。
糖新生が過剰に行われると、血糖値が上昇し、肝臓に負担がかかります。そのため、脂肪肝を改善するためには、糖新生を抑制する食べ方を心がけることが重要です。
以下に、糖新生を抑制する食べ方のポイントを紹介します。重複しますが、重要なポイントです。
・炭水化物を控える 炭水化物は、ブドウ糖に変わりやすい食品です。そのため、炭水化物を摂り過ぎると、糖新生が過剰に行われる原因になります。炭水化物を控えることで、糖新生を抑制することができます。
・たんぱく質を摂る たんぱく質は、糖新生を抑制する働きがあります。たんぱく質を摂ることで、糖新生を抑制することができます。たんぱく質が豊富な食品には、魚、肉、豆類、卵などがあります。
・食物繊維を摂る 食物繊維は、糖新生を抑制する働きがあります。食物繊維を摂ることで、糖新生を抑制することができます。食物繊維が豊富な食品には、玄米、オートミール、豆類、野菜、果物などがあります。
・運動をする 運動は、糖新生を抑制する効果があります。適度な運動を行うことで、糖新生を抑制することができます。
ダイエット
肥満は、脂肪肝の原因の一つです。肥満になると、肝臓の脂肪の蓄積が増えるため、脂肪肝になりやすくなります。そのため、脂肪肝を改善するためには、ダイエットが必要になります。
ダイエットの目標は、肥満を改善することです。肥満の程度によって目標の体重や減量量は異なりますが、適度な減量を目指すことが重要です。
ダイエットの方法としては、食事制限と運動が有効です。食事制限には、総摂取カロリーを減らす方法や、炭水化物や脂肪を控える方法などがあります。運動には、有酸素運動や筋力トレーニングが有効です。
ただし、急激なダイエットは、肝臓に負担をかけることがあるため、健康的なダイエットを心がけることが重要です。また、ダイエットは長期的な取り組みが必要であり、一時的な取り組みでは効果が得られません。
まとめ
脂肪肝を改善するためには、以下のような取り組みが必要です。
・アルコールの適量摂取 ・食事の改善 ・糖分の摂り過ぎを控える ・食物繊維を摂る ・たんぱく質を摂る ・適度な運動 ・ダイエット
これらの取り組みを行うことで、脂肪肝を改善することができます。ただし、脂肪肝が進行している場合には、自己判断での改善は難しいため、専門医に相談することが必要です。
また、脂肪肝は進行すると肝硬変や肝がんなどの重大な病気になることがあるため、早期発見・早期治療が重要です。定期的な健康診断を受けることや、生活習慣の改善による予防を心がけることが大切です。