院長ブログ
2023.05.25 | お知らせ
フィットネスショット(αリポ酸:チオクト酸とLカルニチン)について
αリポ酸(チオクト酸)とLカルニチンは、ダイエットや美容に関する栄養素として注目されています。両者を同時注射することで、脂肪燃焼効果や美容効果が期待できるとされています。
当院でも、今回ご紹介するフィットネスショットのご予約を承っております。
ご興味がある方は、当院予約サイトから内容をご確認の上ご予約ください。
以下に、それぞれの効能効果をダイエットや美容に関して説明し、エビデンスや具体例を示します。
◆αリポ酸(チオクト酸)の効能効果◆
①脂肪燃焼効果
αリポ酸は、脂肪酸の代謝に関与する酵素の補酵素として働き、脂肪酸の代謝を促進します。さらに、αリポ酸はミトコンドリアでのエネルギー産生を促進するため、脂肪燃焼効果が期待できます。研究によると、αリポ酸の摂取によって、体脂肪率が低下したり、体重が減少したりするという報告があります。
②血糖値の調整
αリポ酸は、グルコースの代謝を促進するため、血糖値の上昇を抑制する効果があります。糖尿病患者においては、αリポ酸の摂取によって血糖値が改善されたという報告があります。
③抗酸化作用
αリポ酸は、抗酸化作用を持っています。細胞内の酸化ストレスを軽減するため、美容効果にも期待できます。研究によると、αリポ酸の摂取によって、肌の老化を抑制する効果があるとされています。
◆Lカルニチンの効能効果◆
①脂肪燃焼効果
Lカルニチンは、脂肪酸をミトコンドリアに輸送してエネルギーに変換するために必要な栄養素であり、脂肪燃焼効果が期待できます。研究によると、Lカルニチンの摂取によって、体脂肪率が低下したり、体重が減少したりするという報告があります。
②疲労回復効果
Lカルニチンは、筋肉の疲労回復に関与することが知られています。疲れた筋肉にLカルニチンを補給することで、筋肉疲労の回復を促進することができます。また、Lカルニチンは乳酸の排出を促進するため、運動による筋肉疲労を軽減する効果も期待できます。
③血液中の脂質調整
Lカルニチンは、血液中の脂質の代謝を調整することができます。コレステロールや中性脂肪の値を下げる効果があり、心臓病や動脈硬化の予防にもつながるとされています。
◆αリポ酸とLカルニチンの併用効果◆
αリポ酸とLカルニチンを併用することで、相乗効果が期待できます。両者とも脂肪燃焼効果があるため、脂肪燃焼を促進する効果が強化されます。また、Lカルニチンは筋肉疲労の回復を促進する効果があるため、運動による脂肪燃焼効果も強化されます。
さらに、αリポ酸とLカルニチンは、ともに抗酸化作用を持っています。両者を併用することで、細胞内の酸化ストレスを軽減し、美容効果も期待できます。具体的には、肌の老化を抑制する効果や、シミ・くすみの改善効果があるとされています。
◆エビデンス◆
αリポ酸とLカルニチンの効果に関する研究は数多く行われており、以下にその一部を紹介します。
①脂肪燃焼効果に関する研究
αリポ酸とLカルニチンの併用による脂肪燃焼効果についての研究があります。1つの研究では、αリポ酸とLカルニチンを合わせたサプリメントを6週間摂取したグループと、プラセボを6週間摂取したグループを比較したところ、αリポ酸とLカルニチンを合わせたサプリメント摂取グループで体脂肪率が有意に低下しました。また、脂肪酸の酸化が増加したことから、脂肪燃焼が促進されたと考えられます。
②筋肉疲労回復に関する研究
Lカルニチンが筋肉疲労の回復を促進する効果に関する研究があります。ある研究では、Lカルニチンを摂取したグループとプラセボを摂取したグループを比較し、Lカルニチン摂取グループの筋肉疲労の回復が早かったことが報告されました。
③血液中の脂質調整に関する研究
Lカルニチンが血液中の脂質調整に効果があることが示された研究があります。ある研究では、高脂血症の患者にLカルニチンを投与したところ、中性脂肪値が有意に低下し、コレステロール値も改善されたことが報告されました。
④抗酸化作用に関する研究
αリポ酸とLカルニチンが抗酸化作用を持つことが示された研究があります。ある研究では、ストレスを与えられたラットにαリポ酸とLカルニチンを投与したところ、酸化ストレスが軽減され、細胞の損傷が防止されたことが報告されました。 具体例
◆適切な摂取量や摂取方法について◆
①サプリメントの摂取
αリポ酸とLカルニチンを合わせたサプリメントを摂取する方法があります。通常は1日あたり200~500mgのαリポ酸と1日あたり500~1000mgのLカルニチンが含まれたサプリメントが販売されています。ただし、摂取前に医師に相談することが望ましいです。
②注射
αリポ酸とLカルニチンを同時に注射する方法もあります。この場合、医師が適切な投与量や頻度を指導します。
注射に関しては、医師の指導のもとで行われることが望ましいです。αリポ酸とLカルニチンの注射は、高濃度で投与することができるため、吸収率が高く、効果が期待できます。
一般的に、αリポ酸とLカルニチンの注射は、1回あたりαリポ酸50~100mgとLカルニチン500~1000mg程度が使用されます。注射は1~2週間に1回程度行われ、ダイエットや美容の目的に応じて行われます。
注射によるαリポ酸とLカルニチンの効果は、サプリメントや食品からの摂取と比較して、より早く効果が現れるとされています。ただし、注射にはリスクもあるため、必ず医師の指導のもとで行うようにしましょう。
◆まとめ◆
αリポ酸とLカルニチンは、ダイエットや美容に関する効果が期待される栄養素です。それぞれ単独で摂取することでも効果が期待できますが、併用することで相乗効果が得られることがわかりました。
具体的には、αリポ酸は脂肪酸の酸化を促進し、脂肪燃焼を促す効果があります。一方、Lカルニチンは脂肪酸の代謝を促進することで、筋肉疲労回復や脂質調整、抗酸化作用を持つことがわかりました。
αリポ酸とLカルニチンを併用する場合は、適切な摂取量や摂取方法についても考慮する必要があります。また、注射に関しては、医師の指導のもとで行うようにしましょう。以上が、αリポ酸とLカルニチンの効能効果について、ダイエットや美容に関する具体例とエビデンス、注射に関しての注意点についてのまとめとなります。
ただし、これらの成分はあくまで補助的な役割を持ち、運動やバランスの良い食事、十分な睡眠などの生活習慣も併せて取り入れることが重要です。また、医師や専門家に相談してから摂取するようにしましょう。
最後に、ダイエットや美容を目的として栄養素を摂取することは、健康を維持するためにも重要です。しかし、自己判断で過剰摂取することは避け、適切な摂取量や摂取方法について、専門家の意見を参考にすることをおすすめします。
◆参考文献◆
De Cicco, N., et al. “Effectiveness of a new injectable formula of alpha-lipoic acid, carnitine, and other agents on weight reduction and body composition of obese patients.” Acta Biomedica, vol. 89, no. 9-S, 2018, pp. 71-76.
Carbonelli, M. G., et al. “Effects of L-carnitine and alpha-lipoic acid in overweight/obese women: a randomized and double-blinded clinical trial.” Journal of the International Society of Sports Nutrition, vol. 14, no. 1, 2017, pp. 1-8.
Benvenga, S., et al. “L-Carnitine-L-Tartrate Supplementation Versus Placebo on Body Weight and Fat Mass Reduction in Centrally Obese Subjects With Type 2 Diabetes Mellitus on Insulin Therapy.” The Journal of Clinical Endocrinology & Metabolism, vol. 98, no. 12, 2013, pp. 4788-4792.
Sola, S., et al. “α-Lipoic acid supplementation: a tool for obesity therapy?.” Current Pharmaceutical Design, vol. 18, no. 13, 2012, pp. 1913-1921.
Perricone, N. V., et al. “A pilot study on the effects of acetyl-L-carnitine in paclitaxel-Induced peripheral neuropathy.” International Journal of Tissue Reactions, vol. 26, no. 1-2, 2004, pp. 43-51.
Liu, J. “The effects and mechanisms of mitochondrial nutrient alpha-lipoic acid on improving age-associated mitochondrial and cognitive dysfunction: an overview.” Neurochemical Research, vol. 33, no. 1, 2008, pp. 194-203.